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料理長としての自覚と決意

塩川:お料理を志されて20代、30代、40代と歴史を重ねて来られましたが、それぞれの変遷で特に思い出にのこっているトピックスはありますか?

中宇祢:35歳のときに大阪から浦和へ引っ越し、浦和ロイヤルパインズホテルの開業準備室に入りました。ここ「レストランRPR」でシェフを3年やっておりましたら、39歳のときに前任の料理長が辞めることになり、料理長を引き継ぐことになったのです。私は総料理長は年齢的にも人間的にも成熟した方がなると思っていましたので当初はお断りしましたが、当時の支配人から「腹をくくりなさい」と言われてお引き受けしました。「荷が重い」と思う一方で、とても嬉しかったですね。

浦和ロイヤルパインズホテル

塩川:そうして2003年から総料理長としてのキャリアがスタートするわけですが、中宇祢さんは2001年にフランスのピエール・テタンジェ国際料理賞コンクール(現 ル・テタンジェ国際料理賞コンクール)で入賞を果たしていますね。そのコンクールでの経験がキャリアに影響を及ぼしたのでしょうか。

中宇祢:それはあるかもしれませんね。先代の料理長がそのコンクールで入賞したこともありまして、私は20代の頃からずっとコンクールに挑戦し続けていました。2001年に賞をいただきましたが、そこにいくまでは相当な挫折がありました。ピエール・テタンジェ国際料理賞コンクールは年齢制限が39歳までで、あのとき私は37歳でしたのでこれで最後かなと思って臨みましたね。

塩川:その年のコンクールで日本代表になられて、本選のためフランスへ行かれました。1ヶ月の滞在では、世界のフランス料理界でのご自身の現在地の確認ができたりと、さまざまな発見もあったのではないでしょうか?

浦和ロイヤルパインズホテル

中宇祢:本選までの1ヶ月間、現地のフランス人シェフのもとで働きながら課題料理を中心に教えてもらうのですね。私は日本人ですから、「本当にこれがフランス料理といえるのかどうかが分からない」と感じていた部分についてシェフにコメントをもらえると、自信になりましたね。あちらで食材を買いに行くと、野菜ひとつにしても日本とは全く違いますし、実際に食べてみることで「これはこんなふうに料理したらいいな」など感じることがありました。

塩川:そして、コンクールで3位に入賞され、結果を聞かれたときはどんなお気持ちでしたか?

中宇祢:嬉しかったですね。オリンピックでもそうですが、「メダリスト」と「メダリストではない」差といいますか、賞を獲得して帰るのと、何もないのとでは全く違うと思うのですよ。何か1つトロフィーを持ち帰ることができたのはとても嬉しかったです。

塩川:普段のお仕事もされながらコンクールに挑戦するというのは大変だったのではないでしょうか。当時、どのようなことを考えながらお仕事とコンクール出場を両立されていたのでしょうか。

浦和ロイヤルパインズホテル

中宇祢:コンクールは一発勝負ですから、もちろんベストコンディションでできたら一番いいのでしょうけれども、出場するまでのプロセスもとても大切だと思うのですね。賞をとれる、とれないという結果はあれど、コンクールに挑戦することによって必ずその人は成長します。そうしたことは今でも常に言い続けています。

塩川:オリンピック選手と同じで、試合に向けてトレーニングを積むことで成長するのですね。お料理が評価されるということは、技量はもちろんお客さまに受け入れられるトレンドを取り入れなければいけません。一方で、本質的には変わらない部分もあると思うのですが、フランス料理の現状に関してはどのような考えをお持ちですか?

中宇祢:時代の流れに応じたよい素材や技法がありますので、これをうまく今のトレンドに合わせるということが大事なのではないかと思いますね。一方で、フランス料理の技法だとか、基本的なクラシックな料理というのは変わらないと思っています。今の時代に合わせてどのように料理をつくるかというのが大事だと思います。

浦和ロイヤルパインズホテル 総料理長 中宇祢 満也

浦和ロイヤルパインズホテル 総料理長

中宇祢 満也

大阪第一ホテルに入社後、守口プリンスホテルに入社し料理長に就任。1999年に浦和ロイヤルパインズホテル開業準備室着任。 レストラン「アールピーアール」チーフに就任後、総料理長を務める。2001年9月第35回ピエール・テタンジェ 国際料理コンクール2001日本予選第1位。同年、フランスで開催された本戦において世界第3位受賞。

Urawa Royal Pines Hotel

Urawa Royal Pines Hotel

埼玉県 > 川越・さいたま

"北関東の迎賓館"として多くの方をお迎えしてきた、浦和ロイヤルパインズホテル。最上階のフレンチレストランに足を踏み入れると、目に飛び込むのは絶景の夜景。関東平野を一望する贅沢ステイを叶えることができます。